予算審査に向けて。
令和6年度の各会計予算案概要にも示されていましたが、新年度はポストコロナを見据えた新たな時代の基盤を築く年になります。
また、少子高齢化が進むため、人口減少社会の現実もしっかり直視していかなければなりません。加えて、原油価格・物価高騰への対応、DXへの取り組み(政府がDXを推進していることによる)、環境問題 (2050年までの脱炭素社会の実現に向けて)などにも取り組んでいくことが求められています。
このような社会情勢から、市政運営にも今まで以上に難しい舵取りが迫られていると言えます。これからも子育て、介護、医療などさらなる福祉サービスの向上を目指し、暮らしの安心と安全を確保することが重要になりますが、私たちの生活を支える道路・橋梁や公園、上下水道施設など老朽化した都市基盤や公共施設を将来に向けて整備し、安全に維持していくことも欠かすことができません。
さて、本市における令和6年度の歳入予算については、全体的に昨年比較で7.4%増加していますが、歳入予算の49.9%と最も大きな割合を占める市税については0.5%減少となりました。その要因は、市税に含まれる新年度の市民税が個人市民税の定額減税により3億800万程減少となることによるものです。
今後、財源の大きな拡大が難しい中、新たな事業を始めることは容易なことではなく、取捨選択が求められる時代に置かれています。なお、新たな取り組みに充てる財源を生み出すためには、これまで実施していた既存事業の優先順位を付け直して、より優先度が高い政策を実現するという発想の転換も必要になります。
税金が正しく使われているのか、また、税金がどこに向けて優先的に使われているのかを注視し、市民の生活を守るためのより良い方法を考え、予算分科会に臨みたいと思います。