性暴力被害者支援について
今日は県立尼崎総合医療センター内にある「性暴力被害者支援センター・ひょうご」の視察に伺い、
同代表で県立尼崎総合医療センター産婦人科部長の田口奈緒医師よりご説明を頂きました。
県立尼崎総合医療センターは
県立尼崎病院と県立塚口病院の統廃合により、
最新の設備と高度な診療機能を備えた病院として
昨年7月にあらたに開院されました。
性暴力被害者支援センター・ひょうご設立の経緯は・・・
2012年にワンストップ支援センター設立準備会発足ののち、
2013年に神戸市西区なでしこレディースホスピタルに開設。
その後、県立塚口病院と連携のため尼崎へ移転。
2014年には、内閣府の「性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業」に選定され、
昨年、県立尼崎総合医療センター内に開設されました。
昨年度の兵庫県における性暴力被害の認知件数(=発生件数)は、
強姦65件、強制わいせつ397件。
昨日の活動報告でも犯罪被害者について取り上げたところですが、
性犯罪に関わらず犯罪被害は被害者の人生を大きく変えてしまうものです。
(もちろん加害者側にとっても同様です)
平成23年3月に国で示された第2次犯罪被害者等基本計画では、
性暴力被害者が2次被害を受けずに1ヶ所で
法的、医学的、心理学的、社会的支援を受けて回復できるワンストップ支援センターを
各地域に設置することを促進する施策が盛り込まれていますが、
全国でもなかなか進んでいないとのこと。
性暴力被害に関する様々な現状を知る機会となりました。
性暴力被害にに対する支援には、
病院スタッフによる医療対応、支援員による相談や病院への付き添いの他に、
予防や啓発活動などが挙げられます。
また、中長期支援としては、
外部団体によるカウンセリングや法的支援・生活再建、
居場所作りなどパッケージとなった包括的な支援が必要となります。
これらについては、継続して支援を行うためのシステム作りが急務であることを痛感しました。
貴重な診療時間内にお時間を頂き、
講義や意見交換、病院内見学と、有意義な視察となりました。
田口産婦人科部長をはじめ関係者の皆様、
お世話になり、ありがとうございました。