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悪質商法をシャットアウト!請願が提出されました。

本日の民生文教常任委員会では、請願第15号「特定商取引法平成28年改正における5年後見直しに基づく同法の抜本的改正を求める意見書提出についての請願」が審査されました。

 

特定商取引(特商法)は、訪問販売や電話勧誘販売、通信販売、連鎖販売取引(マルチ取引)などの消費者トラブルを生じやすい特定の取引を対象に、事業者への規制や民事ルールを定めた法律です。平成28年の特定商取引法の改正の際、5年後に見直しをすることが定められました。

 

すでに、令和4年12月に同改正法の施行から5年の経過を迎えており、今回の請願は市民を消費者トラブルから守るためのさらなる対策強化を政府関係機関に対して求めるものです。

 

 2022年版消費者白書によると、全国の消費生活相談85.2万件のうち、特商法の対象取引の相談件数は54.7%に上ります。販売購入形態別に見ると、インターネット通信販売の相談割合は27.4%と最多で、世代を問わず増加。認知症等で判断能力が不十分な高齢者からの相談は、訪問販売・電話勧誘販売によるものが48.6%を占めています。また、マルチ取引の相談では、成年年齢の引き下げにより18歳・19歳の若者を狙う被害の増加が予想されます。

 

これらの被害に対処するため、以下3点の事項について特商法の改正を行うよう政府機関に意見書を提出することが、願意として示されました。

1. 訪問販売や電話勧誘販売について、消費者があらかじめ拒絶の意思を表明した場合には勧誘してはならない制度にすること及び事業者の登録制を導入すること

2. SNS等のインターネットを通じた通信販売の勧誘等について、行政規制、クーリングオフ等を認めること及び権利を侵害された者はSNS事業者等に対し、相手方事業者等を特定する情報の開示を請求できる制度を導入すること

3. 連鎖販売取引について、国による登録、確認等の開業規制を導入すること及び規制を強化すること

 

この請願については、第一に市民を消費者トラブルから守ることを考えて法の見直しにあたり、より時代の流れに対応した対策の強化が必要であると考え、紹介議員になりました。紹介議員とは、請願書を提出する際に必要な議員のことで、請願書の表紙に署名又は記名押印をします。

 

2025年、いわゆる「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となります。この日本の急激な高齢化は「2025年問題」と呼ばれています。

 

高齢化の進行により、認知症の患者数および発症者の割合も増加していると言われています。高齢者白書によると、2012年に462万人(高齢者人口の15%)だった認知症患者数が、2025年には約700万人(同20%)になるという推計が示されており、判断能力が低下している高齢者を守るためにも、早急な対策が求められます。

 

加えて、成年年齢の引き下げにより、20歳以下の若年世代を狙った消費者トラブルの増加が懸念されます。

 

若者から高齢者まで消費者トラブルが多発している現状を鑑みて、全員一致の採択により政府機関に意見書の提出を望みましたが、一委員のみが採択に反対し、全員一致の採択にはなりませんでした。

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