無電柱化を考えるシンポジウムが開催されました
昨日は市民センターにおいて
芦屋市の無電柱化を考えるシンポジウムが開催され伺いました。
「11月10日は無電柱化の日」とのことで、
数字の1を電柱に見立て電柱が0ということだそうです。
第1部は、
小池百合子都知事との共著「無電柱革命」を出版された
神戸市出身の東京大学大学院教授である松原隆一郎教授の基調講演で、
無電柱化による防災面のメリットや全国の事例を用いての景観に関するご説明であり、
第2部は、
兵庫国道事務所の高宮進所長、市民代表の永里真由美様、
そして市長を交えたパネルディスカッションで、意見交換が行われました。
芦屋市の無電柱化率は市道の12.4%(六麓荘町、山手幹線の2.3㎞、南浜地区)であり、
東京23区は8%とのことです。
以前、私もアメリカ人の知人から
「日本に来て驚くことは電柱があること」と言われたことがあります。
電柱が景観を台無しにしていると感じての発言だったようです。
松原教授は、講演の中で、
阪神・淡路大震災では倒れた電柱が道路をふさいで消火や救助の妨げになったことを解説され、
景観の改善に加えて防災面からも無電柱化を推進すべきであると仰っていました。
パネルディスカッションでは、
無電柱化を進める上で電柱の上に載せてある変圧器の置き場についても触れられました。
道幅が広い通りですと歩道も広く、大きな問題にはならないかと思いますが、
狭い道路の場合には民間の土地に置かせてもらうことも想定されます。
「無電柱化には賛成だけど、家の前はちょっと・・・」との声は十分想定され、
総論賛成、各論反対にはなるのではないかと考えてしまいます。
住民との合意形成を図ることが重要になるだろうと思いました。
あらためて調べると、政府は2020年の東京五輪に向けて、無電柱化を進めることになり、
国土交通省は2016年度補正予算で事業費を数十億円確保し、
国道の無電柱化に使う事が明らかにされました。
また、財務省は日本政策投資銀行から、
電力会社や通信会社に資金を貸し出す仕組みをあらたに設けて後押しをするとのことです。
国主導で無電柱化が加速する流れに注目し、
今後の技術革新によって工事費や保守経費などのコストが削減されることに期待したいと思います。