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議会運営委員会視察1日目 (山口県下関市議会)

本日は議会運営委員会の視察で下関市に伺いました。

議会運営委員会とは、3つの常任委員会とは別に設置されており、現在、3人以上の所属議員を有する各会派から選出された委員で構成されています。委員会では、議会の運営や議会の会議規則などについて協議します。また、年4回開催される定例議会の開催日程の調整、本会議の進行の確認など行われています。

視察項目

本日の視察項目は、「委員会等の調査研究活動」及び「市民と議会のつどい」についてで、議会の取り組みについても学ばせていただきました。

<委員会等の調査研究活動>

下関市においては、常任委員会および議会運営委員会が、それぞれ担当する事務に関する積極的な調査研究を実施しています。この取り組みは、平成24年4月1日に施行された議会基本条例の規定に基づき、年度ごとに活動方針を十分に検討し策定しているものです。

調査研究のテーマは、各年度の開始時に決定されており、委員会によっては年間最大8項目のテーマを設定し、精力的に取り組んでいる様子がうかがえます。その活動の一環として、執行部との勉強会を積極的に開催し、議題に関する知見を深めています。調査終了後には、特に報告書という形では成果をまとめていない場合もあるものの、市長に対して提言書を提出することもあるとのことです。

このような取り組みは、議会の政策形成能力の向上や市政への積極的な関与を通じ、市民生活の向上に資する重要な役割を果たしているといえるでしょう。

<市民と議会のつどい>

下関市における「市民と議会のつどい」は、平成24年より開催されており、平成30年からは各常任委員会が主導する形式で実施されています。この方式は芦屋市と共通する点も多いといえます。令和5年度以降、各常任委員会の活動方針に基づいたテーマに沿い、各種団体等との意見交換を中心に取り組まれてきましたが、今後は再び市民との直接的な交流を重視する「市民とのつどい」形式に回帰するべきだという意見も挙がっているとのことです。

<議会での取り組み>

下関市では令和6年度より、新たな議会改革の一環として「聴覚障害者向け議会傍聴用音声認識表示システム」を導入しています。このシステムは、議場および委員会室での発言内容をリアルタイムで字幕表示し、傍聴席に設置されたディスプレイを通じて視覚的に提供するものです。また、議会のライブ中継にも同様の字幕表示機能を追加しており、議会情報へのアクセシビリティを大幅に向上させる取り組みとして注目されています。

このシステムの導入にかかる初期費用は150万円、年間のランニングコストは45万円とのことです。これにより、聴覚障害をお持ちの方々をはじめ、幅広い市民が議会活動に参加しやすくなる環境が整備されており、議会運営の透明性や包摂性が一層推進されることが期待されると感じました。 視察後は大分県中津市に向けて移動の途につきました。

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