議員研修会に出席しました。
いつも閉会中に行われる議員研修会は、講義と外部への視察が交互に実施されています。このたびは、防災研究の第一人者であり、石川県の災害危機管理アドバイザーも務めてこられた、神戸大名誉教授の室崎益輝先生による、「能登半島地震と自治体防災について」のご講演を賜りました。
室崎先生は、内外の被災地に足を運び、そこで得た教訓を基に災害研究に取り組まれておられます。能登半島の地震に関連した、今までの災害に関する概況も交え、その幅広い知識に基づくお話は、非常にわかりやすく、多くの学びを得る機会となりました。
能登半島地震では耐震性の低い建物の倒壊による死者数が増加し、大規模な火災が発生。さらに、長引く避難生活による災害関連死の報道もありました。先月、珠洲市を訪れた際に目にした光景は、発災直後に報道されたままの状況で、二階から押し潰された日本家屋、高く積まれた瓦礫の山々、道路に突き出たマンホール、崩落した道路など、数ヶ月が経過しても手付かずの状況に、衝撃を受けました。そして、阪神・淡路大震災の教訓がどのように生かされてきたのかを改めて考えさせられました。少子高齢化が進む能登地方における状況は、南海トラフ巨大地震が発生した際に懸念される課題にも通じるものと思われます。
阪神・淡路大震災から社会情勢も変化しており、頻発する自然災害による被害は甚大で、多様化しています。また、災害の進化については、コロナの出現より、災害の複合化に対する対処方法を考える機会となりました。 室崎先生のご講演を通じて、現代の防災対策における課題や今後の方向性について、多くの示唆を得ることができました。これからも防災に対する意識を高め、地域の安全・安心を守ための取り組みを進めて参ります。