里親制度について
現在、広報あしや2月号(各戸配布)に「里親制度」についての特集が掲載されています。今日は、そのなかにも登場し、本市において17年間里親をされている山下さんにお話を伺う機会をいただきました。昨年も一度、児童虐待に関しての意見交換をした経緯もあり、2度目の面談です。
「里親」とは、保護者の家出・離婚・病気・児童虐待など様々な事情により家庭で暮らすことができない子どもたちを自分たちの家庭に迎え入れ、寄り添いながら養育する方のことをいいます。現代は多様化の時代となり、養育に関して施設のみを受け皿とするのでは充分ではなく、家庭に代わる養育の環境を保持するための里親や特別養子縁組の制度を主流にする流れがあるとのこと。
なお、養育期間は数日から数十年間と子どもの状況により様々で、原則として18歳になるまでが最長の期間となるようです。里親になる方は、親権は持たず児童相談所長が親権を代行します。そのような子どもたちは全国で45,000人、兵庫県でも1,500人以上であるといわれています。
里親のかたちには、原則0歳から18歳の要保護児童を一定期間養育する「養育里親」、養子縁組を希望する人が養子縁組の必要な子どもを養育する「養子縁組里親」、そしてお正月休みや夏休み、週末等数日から1週間程度子どもを迎え入れる「季節・週末里親」があります。
日本ではまだ、これらの里親制度についての認知度が低く、制度に関する相談窓口も十分に周知されていないなどの課題が存在しており、特に、養子縁組を希望する里親のイメージが強く存在しているようです。
里親制度についての認知度を高めるためにも、まずは養育里親の普及に努めることから始めるべきではないかと感じました。具体的には、市と里親会の連携・協力体制を強化し、より多くの方に里親活動の実情を知っていただくため定期的に相談を含めた会合を開催することなど、里親委託を推進する取り組みを展開すべきであると考えます。今後の活動にも注目して参ります。