阪神水道企業団視察
神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市の合計8名の阪神水道企業団議会議員が参加しました。
阪神水道企業団は昭和11年7月に設立され、
琵琶湖、淀川に水系を水源とする水道用水供給事業を始め、昭和17年に給水を開始しました。
現在は神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市の4市に水を供給しており、
1日112万8千立方メートルの供給能力があります。
また、その全量がオゾンと活性炭処理を取り入れた高度浄水処理水になっています。
この度は阪神水道企業団の施設のうち、
午前に大道取水場、午後に尼崎浄水場の視察に行きました。
淀川の水は、大阪市東淀川区にある大道取水場と淀川取水場で取水します。
視察した大道取水場では、表流水は取水塔・取水口から取水管と暗渠を通って堤防を横断し、
取水場の沈砂池に入り、ポンプ圧送で導水路を通って猪名川浄水場に導水されます。
淀川取水場で取水した水も、同様に尼崎浄水場に送られます。
取水口付近の見学時には、あいにく雨が降り始め、
川面を渡る風も強く、天候のせいか川の水も茶色く濁っておりました。
この水が高度浄水処理により飲み水になるとは、不思議な感じがします。
午後からは尼崎浄水場へ移動。
尼崎浄水場では、まず淀川から取水した原水を凝集沈殿で濁りを取り、
凝集剤を注入して懸濁成分をフロックという塊に成長させ、沈澱池で沈殿除去しますが、
次にオゾンと活性炭で臭味の改善と有機物を除去し、最終仕上げとしてろ過をします。
そして、浄水の一部は甲東ポンプ場・西宮ポンプ場へ送られた後、
神戸・芦屋・西宮へ送配水され、残りは尼崎に送配水されます。
行程の最後に高度浄水処理水となった出来たての水を飲ませていただきましたが、
おいしく感じました。
阪神水道企業団は、累積欠損金が膨大になり、資金ベースで事業運営は行われているものの、
健全経営であるとは言い難い状況であり、
今後、支出の抑制や経営改善策の推進等、抜本的な事業改革の検討が求められます。
年内には阪神水道企業団の決算委員会が開催されます。早めに準備を始めなければ・・。